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日々徒然

薄っぺらい日本のリベラル

Twitterを見ているも日本の避難所の設備をフィリピンと比べて非難している人が沢山いる。

 

僕はフィリピンに四年住んでいて、実際に避難所に災害時支援をしたことが何度もある。

日本から届いた食料品の支給や、寄付金を被災者に届けるというボランティアをしていた。

だから、実際の避難所にも何度も行ったことがある。

 

断言してもいいが、日本の医療福祉サービス(避難所の設営や設備など含む)がフィリピンより劣るということは間違っている。

一部の富裕層が住む地域はテント付きかもしれないが、実際はもっと密集していてお世辞にも設備が整っているとは言い難い。

そんな避難所ばかりだった。

つまり、フィリピンの一部の避難所の写真を切り貼りし、それをダシに日本の福祉サービスを批判する浅はかさ。

実際にボランティアで行っていた僕に言わせれば、ナンセンスとしか言いようがない。

 

新自由主義な構造に気づけ

更に僕が驚いたのは、日本のリベラル、(もしくは日本人全体かもしれないが)その国際感覚というか、グローバルな視点の欠如である。

言わずもがな、フィリピンという国はアメリカ的な新自由主義が蔓延る国で、貧乏人は病院にすら行けないような国だ。

アメリカでは皆保険が無いのと同様、更に酷いのがフィリピンである。

僕は住んでいたのでよく分かるが、フィリピンの富裕層向けの病院は最新の医療機器を取り揃え、キレイな設備を誇る一方、その他の地方の病院の医療はお察しレベルである。

 

格差は日本より大きく、スラムでは数十円の食費が稼げないような本物の貧困が溢れかえっている。

僕の友達でも、島を所有する女の子から、2千円の家賃を払えない世帯持ちまでの格差がある。それは単純な努力だけで埋まらない差だろう。

 

リベラルに忌み嫌われる安倍晋三小池百合子竹中平蔵がやっている経済政策を、更に露骨にネオリベ化したのがフィリピンだ。
そのフィリピンと日本を比べて日本の福祉を批判し、「日本は後進国」などと宣う。
日本の似非リベラルは稚拙なことに、この皮肉的な構造を気づいていないのようだ。

なんと浅はかな国際感覚と、悲惨な洞察力だろうか。

僕だったら自殺したくなるね笑