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日々徒然

日本のお笑いがオワコンな理由

日本のお笑いはオワコン

この意見は茂木健一郎さんが数年前に言い出したことで、実は若干ではあるが、出羽守っぽいところがある。

僕は日本のお笑いがオワコンは言い過ぎだと思う。

コレはいわゆる、頭の大きすぎる主語で、そんなに簡単には一括に括れない多様性があるはず。

低俗で自虐的な笑いなど多種類に渡りそれを一括にオワコンとは言うのは乱暴だろう。

 

でも、日本のお笑いは視点が足りてないのは確かにある。

批評性である。

多様性はあるのに、TVでのお笑いは政治批評が全くないのは事実だ。

アメリカと日本のコメディの決定的な差は批評性だと思う。

そして、茂木健一郎さんの仰っている意味はここにある。

アメリカのトークショーでは政治がネタになることがよくあり、コメディよりのニュースショーの視聴者は、いわゆる「NHK ニュース7」的な普通のニュース番組の視聴者よりもニュースへの理解度が高いという話もある。

一方日本では、芸能人が政治をネタにするのはタブー視する傾向がある。

柴咲コウきゃりーぱみゅぱみゅTwitter検察庁法改正に反対の意向を示したところ、ネット上での彼女らへの反発は凄まじいものだった。

日本ではそもそも、芸能人やスポーツ選手の政治的発言は好意的に受け取られない事がある。

野球選手は野球やってろ!という田舎者のような批判が多い。

 

しかし、コメディや芸術の権力への風刺。

コレこそ大衆文化の持つ力ではないか。

政治への風刺はコメディができる社会貢献の一つだと考えるトレバーノアとは大違いかもしれない。

 

しかし、爆笑問題は政権批判はおろか、首相の主催する「桜を見る会」だとかにノコノコ出席する阿呆ぶりで、目も当てられない。

ワイドショーに安倍晋三が出演したとする、安倍の支持者はこぞって番組を見る。

出演者たちは政権批判などできるわけがない。

時の政治家は彼らのメシ(数字)を下さるスポンサーと等価であるから。

だから、日本のTVお笑いに批評性など存在しないのだ。

 

こういう反論もあるだろう。そんなことしているやつはもうアンダーグラウンドにいるとか、そういう笑いはレベルが低いとか。

 

私はとても疑問的である。

重要なのは、コメディの政治風刺は面白くなければならない。

コメディだからね。

笑わせてなんぼなのである。

権力者をコケに笑いとばせられるから痛快なのだ。

だから、村本さんみたいな人は残念ながら面白くないので問題外なのだ。

 

次に下の者が上の世代を馬鹿にする笑いのレベルについては、疑問しか浮かばない。

松本人志爆笑問題がトレバーノアより人々から笑いをとる能力があるか?

いや、無いだろう。

そして、松本人志爆笑問題のレベルが高くて観客がついていけないのではない。

単純にコメディとしての質が悪いのだ。